(書評) 未知なる世界サブマリンを読んでみて


伊坂幸太郎のサブマリン、書店で偶然発売されてるのを見てついつい買ってしまった。


今回の作品は、陣内さんめっちゃ熱い!!の一言に尽きる気がした。

家庭裁判所調査官を題材に書かれた作品で、そもそも家庭裁判所調査官についてほぼ知識もない状態だったので、すごく新鮮だったと同時に、少年犯罪がどのように処理されてるのかを少し垣間見ることができた。事件を起こした少年たちについての話が繰り広げられていて、1つの時間が左右する人生や、弱者に対する考えなどが様々な表現で描かれていた。主人公は武藤という家庭裁判所調査官で、その上司が陣内さんだった。最初はやる気なさげななんだこの人と思っていたのに、読み進めていくにつれ陣内の人格に引き込まれていった。すごく熱くていい人だなと、こんな大人が身近にいてくれたらいいのになというカッコいい大人だった。


今回の作品も、もちろん伊坂幸太郎らしい、伏線をたくさん散りばめ、最後にしっかり回収していった。どんな終わり方をするのf:id:momotaroumm:20190502165313j:plainかワクワクしながら読んでいたが、なんともいい意味で気の抜ける、なぜか心が温まる作品だった。


家庭裁判所や、盲導犬について触れている場面では、まだまだ知らないことが多いとともに考えさせられるなと思った。


ちょっと疲れた時、一休みしたいとき、何かに行き詰まった時にもう一度読んでみようと思う。